「ヘヴィ・メタルの祖」とも呼称される英国はバーミンガム出身のヘヴィ・メタル・バンドによるヴァーティゴ・レコードから発表された3枚目スタジオ・アルバムです。プロデュースは過去2枚に引き続きロジャー・ベインが担当、全英5位、全米8位を記録し、これまでに200万枚以上を売り上げております。メンバーはオジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)、ビル・ワード(Dr)の4人。弦楽器の音が1音半下げられているために楽曲のヘヴィさはこれまで以上に際立っており、本作をもって唯一無二のバンド・サウンドの構築に成功したといえるでしょう。よりクリアとなった音作りと申し分のない楽曲の充実度からバンドの最高傑作との呼び声も高い本作ですが、個人的にも彼らのフェイバリット作品であります。クスリで幻惑されたかの様なロゴ・マークのエンボス仕様のアルバム・ジャケットも秀逸です。冒頭にマリファナを吸引してむせ込んだトニー・アイオミ(G)の咳が録音された名パワー・コード炸裂の1.SWEET LEAF、スペーシーでサイケデリックな2.AFTER FOREVER、トライバルなパーカッション・サウンドが印象的な4.CHILDREN OF THE GRAVE、引きずるようなギター・リフがドゥーミーな6.LOAD OF THIS WORLD、恐ろしくヘヴィでゴリゴリとしたギター・リフが繰り返される8.INTO THE VOIDといった名曲・名ギター・リフを収録した名盤です。曲と曲の繋ぎ的な役割を果たすフォーキーな3.EMBRYOやアコースティック・ギターのアルペジオが美しい5.ORCHIDいったインスト小曲、ピアノやフルートの音色に乗せてオジーが叙情的な歌唱を聴かせる7.SOLITUDEも欠かせません。