英国はバーミンガムにおいて、オジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)、ビル・ワード(Dr)の4人で結成されたヘヴィ・メタル・バンドによるヴァーティゴ・レコードから2月13日の金曜日に発表された記念すべきデビュー・アルバム(邦題は「黒い安息日」)です。プロデューサーに後にBUDGIEやJUDAS PRIEST等を手掛けるロジャー・ベインを起用し、全英8位、全米23位のヒットを記録、これまでに100万枚以上を売り上げています。バンド名といい、マーカス・キーフによる魔女を想起させる見開きアルバム・ジャケットといい、オカルト的な要素を強く感じさせますが、ブルーズやジャズ・ロックをよりスローでヘヴィに奏でたかのようなサウンドは個性的で、ヘヴィ・メタルの創設には諸説ありますが、一般的には彼らが元祖であると認知されているのではないでしょうか。雨音と雷鳴、鐘の音によるイントロに導かれる極悪ギター・フレーズが不気味な1.BLACK SBBBATH、ブルース・ハープが怪しい音色を奏でる2.THE WIZARD、個性的なギター・リフが次々と繰り出される3.BEHIND THE WALL OF SLEEP、アイオミのギターとバトラーのうねる様なベースのユニゾンが印象的な4.N.I.B.の4曲は必聴です。CROWのカヴァー5.EVIL WOMAN、コンパクトながらも曲展開が見事な6.SLEEPING VILLAGE、THE AYNSLEY DUNBAR RETALIATIONのカヴァー7.THE WARNING、当初は5の代わりに米国盤にのみ収録されていたイントロのジャジーな展開が見事な8.WICKED WORLDも素晴らしい。ヘヴィ・メタルの幕開けを決定付けた重要作品です。