＜商品の情報＞
ブキッチョで無邪気で底なしに人の好い隣人たち
恋人と夫婦の単調な日常を変えたのは、天から降ってきた赤ん坊!

かつて東京北千住に存在し、親しまれた"おばけ煙突"をモチーフにして、戦争で打ちのめされた庶民の心情を描いた傑作。
五所平之助、田中絹代の名コンビで、ベルリン国際映画祭国際平和賞も受賞している名作がHDリマスターで復刻!

■『新東宝キネマノスタルジア』レーベル第18弾発売商品!
■田中絹代をはじめとした高峰秀子、上原謙、芥川比呂志らの名演も堪能できる。
■椎名麟三の「無邪気な人々」を五所平之助が監督。戦争に打ちのめされながらも懸命に生きる人々を軽妙なセリフで演出している。

＜あらすじ＞
界隈で暮らす人々から親しまれる東京北千住のおばけ煙突。見る場所によって一本にも二本にも、三本にも或いは四本にも見える。足袋問屋に勤める緒方隆吉は、両隣の祈祷太鼓とラジオ屋の雑音ぐらいにしか悩みの種をもたない平凡な中年男。どこか狐独な影がある妻・弘子は、夫には内緒で競輪場の両替えで小銭を貯めていた。二階の下宿人・健三は、税務署に務めるひとのいい男。隣室に下宿する街頭放送所のアナウンサー・仙子に好意を寄せるが、常にシニカルな仙子の気持が掴めずにいた。そんなある日、とんでもない事件が勃発する。縁側に赤ん坊が捨てられていたのだった。なんと傍らには弘子の前夫・塚原の手紙が添えられていた。弘子は戦後の混乱で、まだ塚原の籍を抜けていなかったのだ。二重結婚と咎められることを怖れた隆吉は、赤ん坊を届出ることもできずに弘子を責めてしまう。昼夜の区別なく泣き続ける赤ん坊。険悪となっていく緒方夫婦。とうとう弘子が家を出てしまい、隆吉が赤ん坊を抱いて後を追う。事情を知った健三と仙子は協力して塚原を探しはじめる。