1997年リリース、通算21作目のスタジオ・アルバム 当時世界で隆盛を極めていたドラムンベースやジャングルを大々的に取り入れたデジタルサウンドで構築されている

20世紀最大のミュージシャンの一人に数えられる英国人シンガーによる英国はRCA・レコードから、米国はヴァージン・レコードから発表された21枚目スタジオ・アルバムです。ボウイ自身がマーク・プラティとTIN MACHINE時代からの盟友リーブス・ガブレルズと共に作曲を行い、プロデュースもこの3人が担当し、全英6位、全米39位のヒットを記録しております。ポロポロに傷付いたユニオン・ジャックのロング・コートを身にまとったボウイの後ろ姿をとらえたアルバム・ジャケットが印象的です。当時流行していたインダストリアルやドラムン・ベースに触発されたかの様なサウンドは意外性を伴うものでしたが、ある意味時代を先読みするボウイらしい作品ともいえます。再びジギー・スターダストの衣装に身を包んだマリリン・マンソンの様なPVも印象的な1.LITTLE WONDER、浮遊感あるメロディの2.LOOKING FOR SATELLITES、ジャングル・ビートで幕を開ける3.BATTLE FOR BRITAIN (THE LETTER)、ブラス・サウンドを取り入れた4.SEVEN YEARS IN TIBET、テクノ・ミュージック風の5.DEAD MAN WALKING、ミステリアスなメロディの6.TELLING LIES、コンピューターとギターのサウンドを融合した7.THE LAST THING YOU SHOULD DO、デジタルなリフが反復される8.I'M AFRAID OF AMERICANS、実験性に満ちた9.LOW (EARTHLINGS ON FIRE)はいずれも秀曲です。