「闇の帝王」と呼ばれたヘヴィ・メタル界を代表するアーティストによるエピック・レコードから発表された13枚目スタジオ・アルバムにして生前最後のアルバムです。プロデューサーにはこれまでにジャスティン・ビーバーやポスト・マローン等を手掛け、グラミー賞で年間最優秀プロデューサー賞受賞経験のあるアンドリュー・ワットを前作に引き続いて起用し、全英2位、全米3位を獲得、グラミー賞の最優秀ロック・アルバムを受賞しました。ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、トニー・アイオミ、ダフ・マッケイガン、ロバート・トゥルヒーヨ、チャド・スミス、テイラー・ホーキンス、ザック・ワイルド等、この上なく豪華なゲストが参加しております。アンドリュー・ワットの丸みを帯びたマイルドな音作りは好みではありませんが、チューニングを下げない楽曲の帰還には好感が持てます。歌メロがキャッチーなアップ・テンポの2.IMMORTALや名曲「SHOT IN THE DARK」を彷彿とさせる11.DEAD AND GONEが好みですが、BLACK SABBATHの「N.I.B.」にも似たギター・リフが飛び出すアイオミ参加の4.NO ESCAPE FROM NOW、クラプトンがブルージーなギター・ソロを奏でる5.ONE OF THOSE DAYS、ベック参加のオーケストレーションが美しい6.A THOUSAND SHADESや、うねる様なギターを聴かせる3.PARASITE、ドラマティックに展開する7.MR. DARKNESS、美しいメロディのバラード8.NOTHING FEELS RIGHT、グルーヴ感のある9.EVIL SHUFFLEといったザック参加のギターが暴れ回る楽曲群も良いです。