＜商品の情報＞
歴史に翻弄されながら、他人になりすまし戦後台湾を生き抜いた男の数奇な運命!
台湾映画最後のレジェンド、ワン・トン(王童)監督の最高傑作!!

★台湾映画界最後のレジェンド、ワン・トン(王童)監督の最高傑作、2020年デジタルリマスターで日本初劇場公開!
1989年、台湾ニューシネマの巨匠ホウ・シャオシェンが『悲情城市』を発表した年。ワン・トン監督は、ホウ・シャオシェンとはまた別の視点から、戦後台湾の混沌とした時代をくぐり抜けてきた人々の姿を描き出した。それが『バナナパラダイス』である。自身のアイデンティティーを捨て、中国から台湾へと渡り、他人になりすまし続けながら激動の時代を生き抜く男の数奇な運命。主役のメンシュアンを演じるのは『風櫃(フンクイ)の少年』のニウ・チェンザー。のちに監督作『モンガに散る』(10)が大ヒットを収めた。そしてメンシュアンの兄貴分ダーションを演じたチャン・シー(『風櫃(フンクイ)の少年』『花の影』)は本作で見事、金馬奨最優秀助演男優賞を受賞。

＜あらすじ＞
国共内戦真っただ中の1948年、中国。貧しい青年メンシュアンは兄貴分ダーションを頼り国民党軍に潜り込む。共産軍に追われ敗走する国民党について台湾に流れ着いた二人は、偽名を使って軍の慰問隊員として働いていた。しかしある日、その偽名が災いして共産スパイの疑いがかけられたダーションが連れ去られそのまま姿を消す。次は自分の番かと、慌てて部隊を飛び出したメンシュアン。逃走中、ある男の臨終に偶然立ち会ったメイシュアンは、その妻から、亡き夫リーチンになりすまして職を得て、自分と赤ん坊を食べさせてくれないかと持ち掛けられる。その職とは、アメリカ軍への報告書の英文翻訳。ABCすら分からないメイシュアンだが、何とかその場を誤魔化し誤魔化しやり過ごしてゆく……。他人になりすましたまま生きてゆく男の数奇な半生に、戦後台湾の歴史のうねりが重ね合わさる。そして戒厳令が解かれた現代、われわれはあまりにも意外なメイシュアンの姿を目にすることになる。