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早見沙織は遂にここまで来てしまった。名盤と名高い前作アルバム「JUNCTION」を経てリリースされた待望のミニ・アルバムは、自身が全曲の作詞を担当しつつ、5人のクリエイターを迎えて制作された5曲を収録。アコースティック、アシッドジャズ、ボサノバ、ミュージカルなどの様々なテイストを詰め込みつつ、良い意味で肩の力をフッと抜いて歌いこなす素晴らしく自然体の1枚となった。全曲必聴なオススメ曲満載の本作ではあるが、Kenichiro Nishiharaの手がけたM-(1)はアーバンソウルのマナーに則ったグルーヴィーなトラックに乗せて、ふとクールな彼女の新たな魅力に気づく。あまりにも気持ち良いグルーヴに、異国で音楽を聴いているような錯覚すら感じる(彼女の英語はとても綺麗で気持ちが良い)。その他には、無機質なリズムに歌の輪郭がこだましていくようなM-(2)、NARASAKIによる浮遊感のあるアコースティックサウンドがバッチリと決まった M-(3)など、声優としてだけでなくジャズヴォーカルの素養を持っている彼女だからこそ寄り添い、歌いこなせた珠玉の1枚となった。