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セクシャルマイノリティ映画で話題のスカッド監督の作品

スカッド監督の長編デビュー作品。前年に香港では人気のない野球を奨励するための宣伝映画を任された時、香港代表チーム選手たちの精悍さや肉体の美しさに監督が注目。彼らを主役にした劇場映画を撮りたいと製作や脚本も担当。共同監督のローレンス・ラウと完成させた。
ストーリーは2004年のアジアカップに出場経験のある代表チームの実話を元に作られており、実際の香港代表チームメンバーと台湾から招聘されたコーチが出演して自分たちを演じている。物語の中心になるのは、二人の投手とその恋人をめぐる三角関係を描く青春ドラマだが、冒頭から選手たちのフルヌードでのシャワーシーンが挿入され、若く逞しい肉体が惜しげもなく披露されたことでも話題になった。メンバーたちや台湾から来たコーチの素人とは思えない演技や面がまえはなかなかのもので、当時三塁手だったジャッキー・チョウは歌も披露しており、以後のスカッド作品で常連俳優となる。女優のジア・リンやモニー・タンも出演。
特筆すべきは、亡くなった香港を代表するスターたちのヒット曲が、野球メンバーたちの歌で挿入されていること。ダニー・リー、レスリー・チョン、ラム・サンキョン(作詞家)、ローマン、アニタ・ムイと、次々と巨星が逝った当時を知る人々には感慨深い作品でもある。

＜あらすじ＞
香港では野球は人気のないスポーツだが、代表チームは存在する。2004年、彼らはアジアカップ出場を前に、野球の盛んな台湾からコーチを迎え張り切っていた。明るいエース投手のリョン・ユーチョンは、無口でメンバーから浮いている控え投手のロンと友情を築いていくが、ロンは次第にリョンへの思いを募らせていく…。