＜商品の情報＞
人は、運命を避けようとしてとった道で、しばしば運命に出会う。 ――ラ・フォンテーヌ

運命こそが最大のミステリー。残酷な誤報が、家族の運命を翻弄する。
戦場で悲しい体験をする息子、息子が生きていた事を喜ぶ母、愛する息子を連れ戻そうとする父。息子の戦死という残酷な誤報から浮かび上がる、それぞれの愛、思い、傷、罪―。遠く離れた二つの場所で、3人の運命は交錯し、すれ違う。
世界の映画祭を席巻し注目を集めるサミュエル・マオズ監督の実体験をベースに、運命の不条理さ、人生のやるせなさを巧みな構成で描き出す。まるでギリシャ悲劇を思わせる緻密で独創的なストーリーが、スタイリッシュな映像、流れるようなカメラワークと相俟って、ミステリアスに展開する。運命こそが最大のミステリー!この映画は観る者を釘づけにする。

＜あらすじ＞
ミハエルとダフナ夫妻のもとに、軍の役人が、息子ヨナタンの戦死を知らせるためにやって来る。ショックのあまり気を失うダフナ。ミハエルは平静を装うも、役人の対応に苛立ちを覚える。そんな中、戦死の報が誤りだったとわかる。安堵するダフナとは対照的に、ミハエルは怒りをぶちまけ、息子を今すぐ呼び戻すよう要求する。一方、ラクダが通る検問所。ヨナタンは戦場でありながらどこか間延びした時間を過ごしていた、ある日、若者たちが乗った車がやって来るまでは。それはいつもと同じ簡単な取り調べのはずだった……。