バンドが6人体制となってからは3作目となる14枚目スタジオ・アルバム(邦題は「ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス〜戦記」)です。プロデュースは三度ケヴィン・シャーリーを起用。全英2位、全米でも9位のヒットを記録しています。全般的に叙情的でドラマティックな展開を繰り広げた長尺曲が多く、バンドのWISHBONE ASH化が益々進んだとの印象を受けます。歌メロやギター・ハーモニーがTHIN LIZZYを彷彿とさせる1.DIFFERENT WORLDからの頭3曲が少々弱いですが、中近東風メロディも飛び出す疾走曲4.THE PILGRIM、ベースのイントロが不気味な5.THE LONGEST DAY、ブルース・ディッキンソンの歌唱が秀逸な6.OUT OF THE SHADOWS、ヘヴィなギター・リフの7.THE RAINCARNATION OF BENJAMIN BREEG、壮大でドラマティックな名曲8.FOR THE GREATER GOOD OF GOD、静と動の対比が見事な9.LORD OF LIGHT、プログレッシヴな展開を見せる10.THE LEGACY等を収録。ブルース・ディッキンソン(Vo)の終始伸びやかでピッチの高い歌唱は素晴らしいものの、それに頼り過ぎるあまり、似通った曲が多いとの印象を受けやすいのが難点です。