ドラッグの問題等により解雇したポール・ディアノ(Vo)の後任に元SAMSONのブルース・ディッキンソンを迎え、全英1位、全米33位を獲得した3枚目スタジオ・アルバム(邦題は「魔力の刻印」)です。前作に引き続きマーティン・バーチがプロデュースを担当。一般的には彼らの代表作とされておりますが、個人的にも全く異論はありません。前任Voに比べて声のレンジが広がったことでヴォーカル・メロディがより豊かになるなど、楽曲スタイルにも幅が出ております。彼らの十八番となるギャロップ・ビートも登場する私的フェイバリット曲6.RUN TO THE HILLSを初めてラジオで聴いた時の衝撃は今でも忘れられません。「聖者の行進」のようなベース・メロディの5.THE NUMBER OF THE BEASTやドラマティックな叙情絵巻8.HALLOWED BE THY NAMEもライヴにおける鉄板曲です。その他、アップ・ダウンするリフが印象的な1.INVADERS、ブルースが伸びやかな歌唱を聴かせる2.CHILDREN OF THE DAMNED、キャッチーなコーラス・ワークの3.THE PRISONER、弦楽器の小刻みなリフが耳に心地良い4.22 ACACIA AVENUE、クライヴ・バーによる性急なドラミングが格好いい7.GANGLANDといった好曲も収録した名盤です。