伝説的英国ハード・ロック・バンドによる自主レーベルであるスワン・ソング・レコードから発表された前作から約3年ぶりとなる8枚目スタジオ・アルバムです。メンバーはジミー・ペイジ(G)、ロバート・プラント(Vo)、ジョン・ポール・ジョーンズ(B)、ジョン・ボーナム(Dr)の4人で、本作もペイジ(G)自身がプロデュースを担当、ドラッグやアルコールの影響でペイジやボーナムがレコーディングに集中できない中にあってジョーンジーが気を吐いた作品でもあり、実に7曲6曲の作曲に関わっております。本作は四作連続して全英・全米ともに1位を記録し、米国だけで600万枚以上の売り上げました。紙袋に包まれた6種類の美しいデザインによるアルバム・ジャケットはヒプノシスによるもので、グラミー賞のアルバム・パッケージ部門にノミネートされました。軽快なピアノが印象的な2.SOUTH BOUND SAUREZ、サンバのリズムに乗せた3.FOOL IN THE RAIN、激しいカントリー・ソングといった趣きの4.HOT DOG、シンセサイザーを前面に押し出した10分以上にわたるテクノ・エレクトロニクスな異色曲5.CAROUSELAMBRA、プラントが亡き息子に捧げたキャッチーながらも感動的なバラード6.ALL MY LOVE、ブルージーながらも清涼感のある7.I'M GONNA CRAWLと楽曲の完成度は高いものの、これまでのバンド・サウンドからはかけ離れているため、個人的にはステレオ・タイプといっていいフックのあるギター・リフの1.IN THE EVENINGに安心感を覚えます。本作発表の翌年にボーナムがアルコールの過剰摂取等により死亡、バンド活動に幕を下ろすこととなります。