1973年リリース、通算5作目のスタジオ・アルバム アートワークはヒプノシスによるもの 11人の裸の子供たちが岩場を登ってゆく情景が描かれていて、インナー・スリーブには、朽ち果てた古城で女性を頭上の高さまで抱き上げた男性が描かれている このデザインはアーサー・C・クラークの名作『幼年期の終り』の第3部「最後の世代」からヒントを得たものである

伝説的英国ハード・ロック・バンドによるアトランティック・レコードから発表された5枚目スタジオ・アルバム(邦題は「聖なる館」)です。メンバーはジミー・ペイジ(G)、ロバート・プラント(Vo)、ジョン・ポール・ジョーンズ(B)、ジョン・ボーナム(Dr)の4人で、本作もペイジ(G)自身がプロデュースを担当し、全英・全米ともに1位を記録、全米だけで1100万枚以上を売り上げております。バンド名やタイトルの表示がない裸の子供たちが描かれた不穏なアルバム・ジャケットは有名なデザイン集団ヒプノシスによるもの。ブルースからの脱却と音楽性の拡散が顕著に見て取れる作品であり、前作がこれまでの集大成的な作品であったために変化は必然であったと思われますが、この点が評価の分かれるところなのかも知れません。エレキと12弦によるギターのアンサンブルが素晴らしい1.THE SONG REMAINS THE SAMEとライヴでの定番であるサイケデリックな長尺曲7.NO QUARTERを始め、美しく物憂げなバラード2.THE RAIN SONG、静から動へのダイナミックな展開を見せるリーダー・トラックの3.OVER THE HILLS AND FAR AWAY、ジェームス・ブラウンに触発されたというファンキーな4.THE CRUNGE、陽気なリフが反復する5.DANCING DAYS、レゲエからの影響が顕著な6.D'YER MAK'ER、最もこれまでの作品に近いヘヴィなギター・リフの8.THE OCEANを収録しております。