【私的年間BEST ALBUM:第7位】 英国を代表するロック・バンドであるUFOのギタリストであったマイケル・シェンカー(G)が度重なる失踪を繰り返したのちにバンドを脱退、古巣であるSCORPIONSへの一時的な参加を経て、自らの名を冠に据えたグループを結成し、UFOと同じクリサリス・レコードから発表したデビュー・アルバム(邦題は「神(帰ってきたフライング・アロウ)」)です。RAINBOWのベーシストでもあるロジャー・グローヴァーをプロデューサーに迎え、英国8位、米国100位のヒットを記録しました。メンバーはマイケルのほか、ゲイリー・バーデン(Vo)、元ジェフ・ベック・グループのモ・フォスター(B)とサイモン・フィリップス(Dr)及び元RAINBOWのドン・エイリー(Key)を迎えています。アルバム・ジャケットはUFOの作品も数多く手掛けたデザイン集団ヒプノシスによるものですが、診察台に乗せられたマイケルの姿は当時精神的な理由でリハビリ入院をしていた自身の自虐的パロディといえます。エッジの効いたギター・リフとメロディアスなギター・ソロが同居した作品で、フックのあるギターリフを有するドライブ感に満ちた名曲1.ARMED AND READY、キャッチーにして哀愁のある2.CRY FOR THE NATIONS、ギター・ソロのメロディがこの上なく秀逸なハード・ロック史に残る名インスト曲6.INTO THE ARENA、美しく官能的なソロを聴かせる9.LOST HORIZONSといった名曲・名演を収録した名盤です。