＜あらすじ＞
時代は隋朝末期。世は乱れ、群雄割拠、各地で戦乱が絶えなかった。中でも宇文家の宇文化及が、その強力な内功で無敵を誇り、武林の頂点に立っていた。その彼が追い求めていたのが、武芸の奥義を記した幻の奇書「長生訣」だった。化及は、この書を手にした石龍武場の師範、石龍を襲うが、辛くも化及の手を逃れた瀕死の石龍は、通りすがりの若者二人組にこの書を託す。この二人の義兄弟、寇仲と徐子陵はくしくも、化及によって住人全員が皆殺しにされた村の、唯一の生き残りだった。世間の荒波の中を二人きりで育ってきた、武芸の心得も学もない若者たちは、偶然この「長生訣」を手にしたことで、またもや化及から追われる身になる。そんな彼らを救ったのが、謎の女剣士、羅刹女だった。最初は彼らを無力な若者だとしか思っていなかった羅刹女だが、あるきっかけで、この二人に百年の修練にも値する強大な内攻が備わっていることを知り、自分の武芸を授けることにする。しかし二人を匿ったことで、彼女は化及の手で命を奪われてしまう。復讐を誓う寇仲と徐子陵は、羅刹女の遺した教えと「長生訣」によって、まるで何かに目覚めたように武芸の腕を上げてゆく。二人は、覇を競う四大勢力の策謀渦巻く江湖で、＜揚州の双龍＞として次第に名を上げながら、最強の敵、宇文化及に立ち向かう!