＜商品の情報＞
黒澤ヒューマニズム、ここに結実。

原水爆と放射能の恐怖から、被害妄想にとりつかれてしまう鋳物工場の経営者。狂っているのは彼なのか、それとも現代社会か?全人類の関心ごとである核問題を扱い、人間の生の本能を鋭く描き出した、黒澤ヒューマニズムの原点。

黒澤監督はこの作品で、3台のカメラで同時撮影するマルチ・カメラ方式を採用。自然な演技を引き出している。この時期、米ソの原水爆実験が激化。"核"に対する恐怖を軸に、反核のイメージを色濃く出した野心作。

＜あらすじ＞
鋳物工場を経営する老人・中島喜一は原水爆の放射能から逃れるため、家族皆でブラジルへ移住しようと突然言い出す。家族は猛反対。法律に訴えて喜一の権利を全て剥奪してしまう。