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反逆の詩人「アシク・ケリブ」のレールモントフの傑作を完全映像化! 本国ロシアが威信をかけて作りあげた大河ドラマ!

首都ペテルブルクから任地のカフカスで負傷し、鉱泉のある保養地にやってきた青年ペチョーリン。艶やかな異国情緒にあふれるカフカスの風物、風光明媚な保養地の華やかな社交界を背景に、ペチョーリンは日記をひもときながら、私たちに日々のできごとを展開してみせる。
原作は19世紀ロシアが生んだ天才作家レールモントフ。作者自身が27歳の若さで決闘に倒れ命を失う。まるでその分身のようなペチョーリンは、恋の駆け引き、愛の恵み、心温まる友情などを楽しむこともできず、何にも癒されず、ただひたすら自滅の方向に走っていく。華麗なる短い生涯をつき抜けて。
文字で語られる人物像、その心理、多彩な民族の風俗習慣、風景、美女たち、貴族の淑女たちの衣装、時代背景などが豊かな映像で私たちの目を存分に楽しませてくれる。ただ一見するだけでも、すでに価値が生じる稀有な作品。
(児島宏子)