＜あらすじ＞
2012年6月の新国立劇場での≪ローエングリン≫出演で、欧州を席巻するその実力の程を知らしめたクラウス･フローリアン･フォークト。元来のワーグナー歌いの概念を覆す新時代のヘルデンテノールとして注目され始めてから数年、今では現代最高のローエングリンとして確固たる地位を築くまでに至りました。バイロイトでは、2007年の≪マイスタージンガー≫での鮮烈なデビューに続いて、2010年に待望のローエングリン役で登場。その透き通るような声、清廉な雰囲気をまとった歌いぶりと仕草は、エルザ役のアネッテ･ダッシュの力強い声とも好対照をなしており、この上演においても圧倒的な印象を残しました。指揮は、若手アンドリス･ネルソンス。