＜あらすじ＞
世紀末ニッポン。過去でも未来でもない度重なる戦争と貧困に明け暮れる時代。犯罪歴がある人間たちが隔離されて住む通称・ブラックボックス(黒地区)には、巨大な収容所も併設されており、同心たちが今日も黒地区の住民への見せしめのために公開処刑を行う。その中に兄嫁殺しの疑惑で捕まった元・同心の曽根山幹介の姿もあった。幹介の無実を信じる妻・琴代や、黒地区を牛耳る遠藤カンペイとヒメらが見守る中、幹介が決死の懇願をする。
「風魔小太郎にはめられたのだ!」
小太郎とは、世を賑わすニッポン転覆計画を企てる過激派のリーダーだった。小太郎の追跡中に目の前で兄嫁を斬られ、幹介はやむなく追跡を断念したのた。
小太郎を捕まえれば名を上げられる・・・と算盤をはじく収容所幹部の服部の入れ知恵で幹介、止岡ら罪人たちが世に放たれた。与えられた時間は明日の正午まで。刑の執行を免れる唯一の方法は伝説の過激派「風魔小太郎」の首を持ってくること。伝統宝刀=雷神(Raijin)を手に、汚名挽回を誓う幹介の戦いが今、始まる。