＜あらすじ＞
スコットランドのとある王国。幼い王女《メリダ》は、父《ファーガス王》から誕生日に贈られた子供用の弓矢を初めて射ったときに、獰猛な熊に襲われる。ファーガス王は、片足を失いながらも家族を守り抜き、以来、この武勇伝は王の語り草になった。
時が流れ、メリダは父親譲りの度胸と、王国一の弓の腕前を持つ、おてんばな少女に成長した。愛馬《アンガス》に乗って森を駆けめぐり、食いしん坊でいたずら好きな三つ子の弟たちと、にぎやかな毎日を過ごしていた。しかし、娘の将来を案じた母《エリノア王妃》は、娘を思うあまり王家の伝統にのっとった結婚話を進めようとし、家族を愛しながらも、運命は自分の手で切り開きたいと望むメリダと、ささいなことで口論になり、すれ違ってしまう。
ある日、結婚をめぐってエリノア王妃と衝突したメリダは、城を飛び出し、森の奥深くへと迷い込み、青く光る不思議な''鬼火''を追いかけて、《森の魔女》が住む小屋へと辿り着いた。そこで魔女から自分の運命を変えるために小さなケーキを手に入れた。城に戻りケーキをエリノア王妃に食べさせると突然苦しみだし、彼女は禁じられた''森の魔法''によって、王国の宿敵とされる熊に姿を変えられてしまった。恐ろしい熊を仕留めようと、狩りにくりだす男たち。エリノア王妃を連れて森に逃れたメリダは、幼いころからずっと自分を守ってくれた彼女の優しさを思い出す。一方母であるエリノア王妃も娘の成長ぶりに心を打たれていく。
愛する家族を救わなくては…魔女がメリダに教えた、魔法を解く鍵とは? 果たしてメリダは、最愛の母エリノアを取り戻すことができるのか―。