＜商品の情報＞
それでは、皆さんさようなら。

定年を迎える会社員・花岡。その孤独。
人生の希望を失いかけた彼に、同僚が若い頃情熱を傾けたジャズのコンサートをやろうと持ちかけた…。

■人生80年。サラリーマンにとって、その半分を過ごさなければならない「会社」。そして会社に勤める者なら誰もが迎える「定年」。その定年をまじかに控えたサラリーマンの心のディテールを見事に描いた作品。

■主演にハナ肇、そして植木等、谷啓、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸と元クレージーキャッツのメンバーが夢の全員集合!
"クレージーキャッツ+会社+サラリーマン"のもう一つの伝説。ジャズを語り合うシーンはほぼアドリブ、ジャズ演奏シーンは必見必聴!!

「みんなが会社員であるような、この国の人々の胸の中で、いつもポッカリと口をあけている空洞に眼を注ぎつづけること。本当のことを言えない人々の、言葉を飲んでしまった表情の、雄弁さに、注意を注ぎつづけること。夕方の電車の中で、オーバーの襟に顔をうずめて、貝のように眠っている定年まぢかのサラリーマンの味方でありつづけること。彼らの心に、いつも孤独な者の味方である映画の心を、プレゼントすること。クレージーキャッツの、ハートを、プレゼントすること。『会社物語』で僕が考えたことは、以上のようなことです」
(市川準/プレスシートより)

＜あらすじ＞
勤め人、花岡始57歳。サラリーマン哀愁物語。
花岡始(ハナ肇)は東京の商事会社に34年間、なにひとつ浮いた噂もなく、まじめにコツコツと働いてきた。定年を間近にひかえ、ナーバスになっている彼のまわりでは、ロクな事はおこらない。永年住みなれた社宅は出なければならないし、同僚や部下の気遣いがかえって寂しい。そんな彼のただひとつの心のやすらぎは、OLの由美(西山由美)である。気立てがよく、どことなく自分に好意をもっているような気がするのだ。
退職の日が近づいてきたある日、会社の同僚が思いもよらぬ事をもちかけてきた。若い頃情熱を傾けたジャズのコンサートを有志でやろうというのだ。花岡は、先の人生に希望を失いかけていた目の前がパッと開けた気がした。12月25日、その日がやってきた。