＜商品の情報＞
少年は金庫を、少女は掟を破った。
21世紀近いパリを舞台に、永遠に愛し合えない男と女の関係。

あまりにも若い天才監督が作り上げた斬新な物語と映像は、絶賛をもってフランス映画評論界でも迎えられた。『ボーイ・ミーツ・ガール』を22歳で取り上げた、フランス映画界の"アンファン・テリブル"(恐るべき子供)の第2作。

主人公アレックスを演じるのはカラックスと同じ26歳のドニ・ラヴァン。アレックスの父の友人で、アレックスの才能を犯罪に利用する初老の男マルクにミシェル・ピコリ。マルクの情婦でありアレックスの憧れの女にジュリエット・ビノシュ。

1986年ルイ・デリュック賞
1987年ベルリン映画祭アルフレッド・バウワー賞受賞

原題 MAUVAIS SANG

1988年2月6日日本公開(ユーロスペース提供/ベストロン映画配給)

＜あらすじ＞
あと数年で20世紀を迎えようというパリ。セーヌの川も、橋も、樹々も、星々にもこれといった変化はない。ただ地下鉄は真っ赤に塗られ、彗星が地球に近づいているために、夜がおそろしく暑かった。そして人々は愛のないセックスによって感染する、まだ治療法が見つからない新しい病気「STBO(エステーベーオー)」の蔓延に恐れおののいていた。天涯孤独となった少年アレックスは、どこか別の場所で新しい人生を送りたいと思っている。ただここから抜け出せればよかった。ガールフレンドのリーズと過ごす愛のひとときさえも彼には無意味だったし、後世に何かを残したいというわけでもない。亡父の友人の中年男マルクと美少女アンナに誘われ、アレックスは脱出の金欲しさに犯罪に手を貸す。そして裏切られるとも知らず、いつしかアンナを愛するようになるのだが…。