＜あらすじ＞
「開元三大士」“善無畏”“金剛智”“不空”がこの寺へ密教を伝え、弘法大師“空海”は、不空の弟子“恵果”から密教の秘法のすべてを受け、日本で真言宗を開きました。／陝西省西安市（長安）にある大興善寺は、その歴史の古さと広大さとで、世に知られています。寺の建立は西晋時代、今から１７００年余り前のことで、当時の名は遵善寺といいました。そして大興善寺は、中国密教の発祥の地といわれています。それは、開元三大師と呼ばれる密教の創始者、“善無畏”、“金剛智”、“不空”らが、自らの理論と実践により、それまでの雑然としたものを密教にまとめ、中国仏教の一つの完成した宗派としたからです。密教は、又の名を真言宗ともいい、その神秘性から秘密教とも呼ばれます。不空三蔵の弟子“恵果”から密教の秘法のすべてを受けた“空海”は、日本において真言宗として花開かせたのです。