＜あらすじ＞
伝教大師“最澄”は国清寺で修行し、日本天台宗を開いた。／浙江省天台県にある国清寺は、天台山を背に渓流に臨む景勝の地に建ち、済州・霊巌寺、摂山・棲霞寺、荊州・玉泉寺と並んで「天下の四絶」と称される大寺です。天台山は古くから道教の山、神仙の棲む山として有名であったが、東晋のころから仏寺がつくられ、“智顗”が入山して後、国清寺が建てられて以後、名実ともに仏教の聖地、天台宗の総本山の名声が確立されました。国清寺の創建は隋の開皇十八年（５９８年）、天台大師智顗の弟子“灌頂”が晋王楊広（後の隋の煬帝）の援助で建てた寺です。唐の貞元二十年（８０４年）、日本の“最澄”は“道邃”の教えを受け、帰国して天台宗を開きました。国清寺は日本天台宗の祖庭でもあるのです。