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やや早めのテンポで軽快に進むエディ・ヒギンズ・トリオの「枯葉」は、途中にあらわれるバロック音楽のような展開部も見事で、過度に感傷的にならず、それでいてロマンの香り立つ演奏となっている。ピアノ・トリオによる「枯葉」としては、この演奏は最上級にランクインしても不思議ではない名演奏と言えるだろう。加えて、例えば「ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング」では映画『ロシュフォールの恋人たち』に登場する別のメロディを巧みに組み込んだりと、アルバム全体を通して、エディ・ヒギンズ熟練の至芸に思わず感嘆してしまう。