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西アフリカの“女性版ヌスラット”が1980年代初期に残した貴重音源！カンジャ・クヤーテは1959年（1958年の説もあり）にマリのキタという街で生まれました。西アフリカの伝統文化を継承するグリオー（世襲制伝統芸能集団）の家系の出身で、幼い頃より伝統音楽を修得しパフォーマンスしてきました。そんな彼女は1970年代の終わりからプロの歌手として活動を開始。そしてファンタ・ダンバやバコ・ダニョンといった先輩女性歌手らとともに世界をツアーし、その名を各地に広めてゆきました。そんなカンジャがソロとして残したファースト・レコーディングを収めているのが本作（全8曲収録）で、彼女が1981年に録音したデビュー作『MAYOMBA』というカセット・アルバムから3曲が収録されています。ここで彼女が取り上げているのは、子供の頃から親しんできたマンディンゴの伝統曲たちで、バラファンやコラといった西アフリカの伝統楽器やギターをバックに、ソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。そして残りの5曲は1984年にアマリ・ダウというプロデューサーと共に作ったセカンド・アルバムの収録曲で、こちらは伝統楽器類の演奏にサックスを導入するなど新しい試みも行われています。いずれの楽曲も西アフリカらしい壮大な伝統と優雅な文化を感じさせるサウンドで、カンジャ・クヤーテの歌手としての偉大さを存分に堪能できる内容のもの。西アフリカ音楽の原風景を垣間見られる貴重な1枚です。