＜あらすじ＞
「あなたにすごくお似合いですよ」自信たっぷりに微笑む女理容師。小さな散髪屋の女主人の手によって奇抜で思いもよらない髪形にさせられてしまった3人の客たち。だが、変化が起きたのは髪形だけではなかった。彼らの生活までもガラリと変わってしまう…そんな一風変わったハートウォーミングなファンタジーを3話のオムニバスでお届けします。

ガラガラに空いた電車内に3人の乗客が乗っている。みんな暗い表情だ。沙紀は学園の総務課勤務、俊介は就職活動中の大学生、美術館の受付嬢のかえで。三人三様、不安や悩みで自分に自信が持てない普通の人々。

沙紀(野波麻帆)は気が弱い。厳しい上司には言われっぱなしで後輩にもバカにされる。やりきれない毎日を送っていた。気分転換に髪を切ろうとしたのに行きつけの美容室の予約がとれない。そんな時、ふと近所に愛想のよい女理容師がいる散髪店のことを思い出した…。

就職浪人中の俊介(加藤和樹)。周りの友達はコネで、さっさと就職が決まっている。面白くない俊介。ぼっーと歩いていたらカラスの糞が頭に落ちてきた。まったくついていない。するとちょうど目の前に散髪店が…。

美術館の受付嬢のかえではマンションで泥棒に遭遇してしまう。女性の一人暮らしは危険だと警察に言われショックで落ち込む。友人の家に泊まっても、あの恐怖が忘れられない。家に帰る途中には雨まで降ってきた。「よかったら雨宿りしませんか」と笑顔が素敵な女理容師が見せから顔をのぞかせた…。