＜商品の情報＞
後期マディ・バンドや玄人筋には受けのいい激渋ユニット、レジェンダリー・ブルース・バンドのドラマーとして知られるウィリー・スミスの2008年作。自主盤ながら肩肘を張らないオーセンティックな1950年代シカゴ・サウンドは相変わらず。ドラムを叩けば得がたいバック・ビートを紡ぎだすシャッフル・マスターとしての評価が高いが、ハーピストとしての腕前も中々のもので、サザン度を加えたシカゴ・スタイル、時にクロマチックまで駆使し、低めの声にイナタいフィーリングもばっちりのヴォーカルは味わい満点。今作でもその点が堪能出来るのが嬉しい。ディープなファンはレジェンダリーの作品中、ウィリー・スミスがヴォーカルをとる作品が一番好きと豪語する人もいる程。楽曲はエルモアからマディ・スタイル等徹底的に1950～60年代シカゴスタイル、奇をてらった点は何一つなく、それがこの人のフィーリングをさらに引き出したと言えるでしょう。バンドも筋金入り、レジェンダリーの盟友であるベース、ボブ・ストロージャー、ギターにビリー・フリン、息子のケニー・スミスがドラムと来れば触手が動かない方が不自然というもの。ベテランの丁寧なアルバムは嬉しい！