＜あらすじ＞
動物保護法案可決のための署名を集めていたヴィンセントは、ある日老朽化した大きなアパートにやって来る。そこには、娘の死を受け入れられない者、自らの老いと葛藤する者、ひたすら漫画を描き続ける者、様々な人々が暮らしていた。署名を集めるうち、ヴィンセントはアパートの一室に失踪していたガールフレンドのローズが監禁されていることを知る。彼は無断でアパートを探索し、ローズを救い出そうとするのだが、一向に目的の部屋へは辿り着けない。行き先不明のエレベーター、全てが線で描かれた白黒の部屋、放置されたままの少女の死体。アパート中に拡がる非現実的な世界。何故少女は死んだのか？誰がローズを監禁しているのか？彼は独自に調査を続けるうち、過去に精神を病んだまま人目を避けてこのアパートに住みついている、ある男の存在を知ることになる…。