＜あらすじ＞
『小さな兵隊【デジタル・リマスター版】』
中立国スイスのジュネーブで、フランス植民地のアルジェリア独立を支援する民族解放戦線と、それを阻止せんと暗躍するフランスの右翼諜報組織の対立が激化しつつあった。そんなとき、右翼組織の通信員として働くカメラマンのブリュノ(ミシェル・シュボール)は、友人から紹介されたヴェロニカ(アンナ・カリーナ)と出会い、一目で恋に落ちてしまう。だが、彼女の正体は敵方のスパイだった。組織から下った彼女の暗殺指令に背いたブリュノは、ブラジルに逃走しようとするが…。

『気狂いピエロ【デジタル・リマスター版】』
かつての恋人マリアンヌ(アンナ・カリーナ)と再会し、一夜を共にしたフェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)は、謎の組織に通じているマリアンヌを敵の刺客から守るうち、パリから南仏への逃避行に同行するハメになってしまう。彼をピエロと呼ぶマリアンヌと謎かけのような会話を交わしながら、フェルディナンは警察の指名手配をかいくぐって車を走らせる。刹那的で無軌道な2人の旅は、陰謀と裏切りに彩られ、夏の地中海の日差しの下を悲劇的な結末へと暴走してゆく。

『パッション【デジタル・リマスター版】』
スイスの小村で「パッション」と題されたビデオ映画の撮影に取り組むポーランド人映画監督ノジェルジー(イエジー・ラジヴィオヴィッチ)。だが、レンブラントやゴヤの名画を生身の俳優と現代の映像技術で再現する映画の試みは上手くいかず、光と物語の不在は日々、彼を深く悩ませる。そして、撮影隊に宿を提供した村の工場主(ミシェル・ピッコリ)とその妻(ハンナ・シグラ)、彼らに不当解雇された女工(イザベル・ユペール)らを巻き込み、「パッション」は更なる混沌へと向かう…。