＜あらすじ＞
湯気の立つ川面に浸っている一人の少女。彼女は振り返り、漆黒の瞳をこちらに向ける。風変わりな木々、笑う子供たち。遠い、遠い、遥かなる幽玄の世界。なぜ今、記憶の断片に揺り動かされるのか、ずっと誰かに話したかったのかもしれない…。19世紀のフランス。戦地から故郷の村に戻ってきた青年エルヴェ（マイケル・ピット）は、美しい女性エレーヌ（キーラ・ナイトレイ）と出会って恋に落ち、二人は結婚する。同じ頃、突然やって来たバルダビュー（アルフレッド・モリーナ）という男が市長に掛け合って製糸工場をつくり村は潤い始める。ところが、蚕の疫病が発生し、バルダビューは新婚のエルヴェを呼び出し、「世界で最も美しい絹糸を吐く蚕の卵を求めて世界の果てへ行ってくれないか」と懇願する…。