＜商品の情報＞
二・二六事件の全貌を描いた立野信之の直木賞受賞作の映画化。監督としても評価の高い佐分利信が重厚な演出で事件を再検証する。

監督は佐分利信。渋みのある名優として活躍しながら、一方で監督としても骨太の演出で問題作を次々と発表し、ベストテン級の作品を連発していた名監督でもある。本作は、現存する佐分利の監督作の中では『慟哭』と並んで評価が高い。脚本は多くの黒澤明作品を手がけた菊島隆三。
新東宝の社運を賭けたこの大作に、日本映画/演劇界からスターたちが集結し、最高のスタッフとキャストが揃った。新旧スターの白熱する演技のぶつかり合いも必見。
本作は、撮影中盤に佐分利が病に倒れたため、一時は完成を危ぶまれたが、巨匠・阿部豊が応援で残り部分を監督して見事完成。この年の新東宝で最大の興行成績を打ち立てる話題作になった。

＜あらすじ＞
昭和十一年二月二十六日、日本中を震撼させた軍事クーデターの一部始終を空前のスケールで描いた問題作。日本映画史上、初めて本格的に二・二六事件を取り上げた作品である。本作は、事件の全貌に肉薄するとともに、それに続く裁判を通して、昭和史の大きな転機となった事件が一体何であったのかを問う。