＜あらすじ＞
坂上辰造(山崎努)は国後島を望む根室海峡で操業するベテラン漁師。自分の漁船を持ち、息子の康男(織田裕二)たちと今日も荒れた冬の漁場に出漁する。辰造は、以前ソ連にだ捕され、4年間拘留された経験を持つ。その間に妻の妙子(三田和代)は男と駆け落ちし根室を離れていた。ある日、漁から帰った辰造は漁協の沢木参事(佐藤慶)に呼び止められ、大幅な減船を知らされる。なんと刺し網船66隻のうちの20隻だという。年々厳しさを増すソ連との政府間交渉の結果ではあったが、大きな借金を抱えた辰造たちは、このまま漁を続けるか、それとも補償金をもらって辞めるか、辛い選択を迫られていた。そして、義父･徳治(松村達雄)の葬式のあと、康男たち家族に告げた辰造の決断は…。