「ヘヴィ・メタルの祖」とも呼称された英国はバーミンガム出身のヘヴィ・メタル・バンドによるWWA・レコードから発表された5枚目スタジオ・アルバム(邦題は「血まみれの安息日」)です。メンバーはオジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)、ビル・ワード(Dr)の4人。初のバンド単独によるプロデュース作品であり、当時のメンバーはドラッグまみれで当時の記憶が無い程であったとのことですが、シンセサイザーやストリングスを大胆に導入するなど、前作「VOL.4」で見せた実験性を更に押し進めた素晴らしい内容となっています。全英4位、全米11位のヒットを記録し、本作もこれまで米国内で100万枚以上を売り上げております。「スター・ウォーズ」シリーズ等の映画ポスターを手掛けた事で有名なドリュー・ストルザンによる表面が主に赤、裏面が主に青で描かれたアルバム・ジャケットのデザインがとても美しいです。オジーの艶のある歌声とレンジの広さに磨きがかかっており、彼らの楽曲の中でも指折りの名ギター・リフを有する1.SABBATH BLOODY SABBATHを始め、幻惑的な前半とキャッチーな後半との対比が見事な2.A NATIONAL ACROBAT、YESのリック・ウェイクマン(Key)が参加したグルーヴ感のある曲調からメロディアスに展開する4.SABBRA CADABRA、中盤で「WAR PIGS」のリフも飛び出すサビのメロディが秀逸な5.KILLING YOURSELF TO LIVE、フルートを導入したキャッチーな7.LOOKING FOR TODAY、アコギとオーケストレーションが絶妙な8.SPIRAL ARCHITECTも秀逸です。その他、アコギとピアノの音色が美しいインスト曲の3.FLUFFと浮遊間のあるサウンドの6.WHO ARE YOU?を収録した名盤です。