＜あらすじ＞
昭和3年(1928年)、7歳の桜子は、八町味噌の蔵元で味噌樽に落ちてしまう。周囲の人々はお転婆なのは母親がいないからだろうと心配し、桜子の父に見合いの話を持ち込む。だが、桜子は大反対。いたずらで見合いの席を滅茶苦茶にして、祖父の家の納屋に逃げ込む。そこで、母の形見のオルガンを発見し、母を恋しく思う桜子。そんな桜子を見た父は再婚を思い止まる。 9年後、(昭和12年)。女学校に通う17歳の桜子は、好きなピアノで身を立てたいと、東京の音楽学校への進学を希望する。卒業したら見合いをして結婚するものと思っていた家族は大反対。そのうえ、唯一の理解者だった父が土砂崩れの救出活動中に遭難する。しかし演奏家への夢を諦めきれない桜子は、何とか家族を説き伏せ、音楽学校を受験するが･･･。