「ヘヴィ・メタルの祖」とも呼称される英国はバーミンガム出身のヘヴィ・メタル・バンドによるNEMS・レコードから発表された6枚目スタジオ・アルバムです。プロデュースはバンド自身とマイク・ブッチャーが担当、これまでに発表してきたアルバムからチャート順位も売上も落としましたが、全英7位、全米28位を記録し、50万枚以上を売り上げました。メンバーはオジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)、ビル・ワード(Dr)の4人。バンドの売上を搾取したとの理由で解雇した元マネージャーのパトリック・ミーハンとの法廷闘争の真っ只中という混乱時期にレコーディングが行われた上、アルバム・ジャケットにおけるワードの悪趣味な赤タイツが何かと取り沙汰されますが、楽曲のクオリティは高く、バンド史上屈指の極悪サウンドの創造に成功しています。特にうねる様なヘヴィなリフを持つ1.HOLE IN THE SKYとスラッシュ・メタルの先駆けとの呼び声も高い3.SYMPTOM OF THE UNIVERSEは名曲。アコースティック・ギターのインスト曲2.DON'T START (TOO LATE)、曲調が目まぐるしく変わる美しくもヘヴィな4.MEGALOMANIA、歌メロがキャッチーな5.THE THRILL OF IT ALL、イングリッシュ・チェンバー・クワイアによる歌唱がミサのような6.SUPERTZAR、幻惑的なサウンドの7.AM I GOING INSANE (RADIO)、オジーがヒステリックな歌唱を聴かせる8.THE WRITも好曲で、本作もやはり名盤であります。