＜商品の情報＞
花の都パリ社交界に区切りをつけたロシア貴族が緑したたる故郷の領地で見出した愛の行方

なんとも美しい映画であり、胸をえぐる愛のドラマ。
トルストイ、ドストエフスキーとともに、19世紀ロシア文学の黄金時代を築いたツルゲーネフの名作を鮮やかに映画化した。

タルコフスキーの仲間であり、貴族の血を引く芸術一家に生まれたミハルコフ=コンチャロフスキー監督は、洗練されたスタイルと目が覚めるカラー処理で貴族社会への挽歌を奏でる。うら若いヒロインを演じたイリナ・クプチェンコのみずみずしい清純と匂うばかりの気品。華やかな元妻役の女優さんはアンジェイ・ワイダ監督夫人である。教条的なソ連映画の印象にはほど遠い、油絵を思わせる情緒豊かな作品。

＜あらすじ＞
緑の森に風がそよぐロシアの短い夏、パリ社交界の11年に挫折した貴族が故郷の父祖が遺した邸宅に戻ってきた。唯一の親戚を訪ねた彼は、ういういしく成長した長女リーサに目を奪われて、若い日の血を故郷の土によみがえらせる。しかし、情熱の語らいは、森を過ぎる風に引き裂かれてゆく。