＜商品の情報＞
◆ベローナ・ラブ・スクリーンズ・フェスティバル 2002 最優秀作品賞ノミネート
◆アルゼンチン映画批評家協会賞 2003 助演女優賞ノミネート

＜映像特典＞
●予告編映像
●スタッフ＆キャスト紹介



＜あらすじ＞
カルメン（セシリア・ロス）42歳。美しく有能な彼女は、故郷から遠く離れたマドリードにたった一人で住んでいたが、20年ぶりに故郷のブエノスアイレスに帰ってきた。カルメンの心は人を愛することを忘れ、肉体的にも人と触れ合うことができなくなった。しかも恐怖のためにカルメンの聴覚は異常に敏感になっていた。2週間の滞在のためにカルメンは家族に秘密でアパートを借りた。雇った男女の愛の営みを壁越しに隣室で聞くために…。それがカルメンの得ることができる唯一の性的な悦びだった。依頼の電話をかけた瞬間に耳に飛び込んだ男の声。初めて聞く若い男の声にカルメンはかつてない感覚に陥り、震えた。その声の主グスタポ（ガエル・ガルシア・ベルナル）が女性と連れ立ってやってきた夜、カルメンはグスタポに告げる。「今度は一人で来て」次の夜から、カルメンは隣室でグスタポに本を読ませた。壁越しに紡がれる甘く淫らな言葉が、かつてないほど情熱をかきたて、他人を拒絶して生きてきた心を揺り動かす。顔を合わせない“声”だけの官能は、濃密な緊張感と異様なまでの高揚感を醸し出した。グスタポもまたカルメンのミステリアスな言動に惹かれはじめていた。全てに恵まれていたグスタポだったが、何故かカルメンの孤独感に深い共感を覚えるのだった。幾度かの夜をかさねるうちに、全く異なる境遇の二人は、どうしようもなく惹かれあっていく。しかし、二人の行く末には、残酷な影が潜んでいた…。