＜あらすじ＞
警察の雑居房。ある夜、新入りのシゲこと重美（中村獅童）が放り込まれた。シゲは、その雑居房に座っていた存在感のある一人の老人、村田松蔵（中村勘九郎）相手にひるむ素振りはみじんもない。しかし、同房者のみならず看守までもが一目置いている様子だ。「とっつぁんの闇がたりが始まるぜ」松蔵が語りだすと、彼の周りに警官までもが集まってきた。闇がたり、それは六尺四方から先は聞こえないと言う夜盗の声音なのである。あっけにとられるシゲをよそに、松蔵は天下の大泥棒「天切り松」として生きた半生を語りはじめた・・・・。