正統派ジャーマン・ヘヴィ・メタル・バンドによるRCA・レコードから発表された6枚目スタジオ・アルバムです。同国バンドであるSCORPIONSのプロデューサーとして有名なディーター・ダークスのスタジオにてディーターのプロデュースによりレコーディングが行われ、全米94位を記録しました。メンバーはウド・ダークシュナイダー(Vo)、ウルフ・ホフマン(G)、ピーター・バルテス(B)、ステファン・カウフマン(Dr)のほか、前作発表後に脱退したハーマン・フランクに代わり、ヨルグ・フィッシャー(G)がバンドに復帰しています。前作「BALLS TO THE WALL」の特徴であったメロディの哀愁度が幾分後退し、ドラム・サウンドが軽くなってキャッチーさが増したとの印象です。一般的には最も売上の高かった前作が代表作とされているようですが、ここ日本では本作をもって人気が爆発しました。チャイコフスキーの「スラヴ行進曲」を用いたイントロとベートーヴェンの「エリーゼのために」をモチーフにしたギター・ソロで人気を博した名曲1.METAL HEARTをはじめ、ハーモニクスの効いたギター・リフが印象的な2.MIDNIGHT MOVER、まるでAC/DCの様な3.UP TO THE LIMIT、ツイン・リード・ギターのハーモニーが美しい疾走曲4.WRONG IS RIGHT、キャッチーなコーラスを有する5.SCREAMING FOR A LOVE-BITE、迫力ある男声コーラスを聴かせる6.TOO HIGH TO GET IT RIGHT、哀愁漂うギター・リフの9.LIVING FOR TONITE、ウルフの奏でるギター・メロディが美しい10.BOUND TO FAILといった好曲を収録。ジャズ的な要素を取り入れた8.TEACH US TO SURVIVEも良いアクセントとなっています。