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ここ2作でのザ・バンドとの活動によってロック色を強めたディランだったが、本作は一転してアコースティック・サウンドによる穏やかな印象のアルバムとなった。サウンド面での変化も然ることながら、詩の面でもこれまでと一味違う味わい深い作品が多く収録されており、特に「愚かな風」は70年代の「ライク・ア・ローリング・ストーン」と評価されるほど。このアルバムのセッションは2度行なわれ、当初はディランのみだったが後にミュージシャンをかき集め、アルバムの半分の曲のレコーディングをやり直して発表にこぎつけた。ディランの第二次ピークに生まれた歌の数々はいずれも質の高いもので、このアルバムは彼の最高傑作の一つに数えられている。