＜商品の情報＞
美の宝庫、エルミタージュ美術館を舞台に繰り広げられる、ロシアとヨーロッパの華麗な歴史絵巻。黒衣の案内人が誘う、時空を越えたロマノフ王朝300年の旅。そしてクライマックス、煌く大舞踏会の圧倒的なスペクタクルに陶酔する!

旧体制下での前作公開禁止という不遇の時代を経て、現代ロシアを代表する映画監督として注目を集めるアレクサンドル・ソクーロフの『エルミタージュ幻想』は、美術品が展示されたままの状態の世界遺産「エルミタージュ美術館」にカメラを持ち込み、90分ワンカット、わずか1回の撮影で、ロシア・ロマノフ王朝の歴史を描くという、大胆な試みに挑んだ。過去と現在、うつつと幻想が交差する不思議な時間旅行。声(ソクーロフ自身)のみで登場する主人公と、19世紀フランスの外交官をモデルとする人物がラファエロ、ダ・ヴィンチ、レンブラント、エル・グレコなど超一流の美術品が展示されたエルミタージュの回廊を彷徨う中、ロシア300年の歴史が綴られてゆく。

カンヌ国際映画祭2002コンペティション出品

原題 RUSSIAN ARK

2003年2月22日日本公開(パンドラ配給)
ユーロスペース 公開作品

＜あらすじ＞
観劇するエカテリーナ大帝、ニコライ1世に謁見するペルシャの使節、悲劇的な最期を迎えるニコライ2世の家族の晩餐などの歴史上の出来事が、実際の舞台となったエルミタージュの見事な回廊や劇場、壁画や装飾を凝らした部屋やホールで展開される。そして美の旅は終章へ。ミハイル・グリンカのマズルカをバックに優雅に展開する華麗な大舞踏会。指揮は世界的なマエストロのワレリー・ゲルギエフ。演奏は、かつて〈キーロフ〉の名で世界的に名を馳せた、マリーンスキー歌劇場管弦楽団。舞踏会が終わり帰途に着く人々が、さんざめきながら螺旋階段を下りてくるモブシーン。そして、この華麗な宇宙の終末には、何が待っているのか・・・。