プロデューサーにRED HOT CHILI PEPPERSやSOUNDGARDEN等を手掛けた当時引く手数多のマイケル・ベインホーンを起用し、全米２位を記録、北米だけで140万枚を売り上げた5枚目スタジオ・アルバムです。バキバキと鳴らす硬質なサウンド作りは相変わらずですが、特筆すべきはジョナサン・デイヴィスがラップ的な歌唱を控えてメロディアスに歌うようになったこと。この歌唱がニューウェーブやゴシック的な要素の強まった本作の曲調と見事にマッチしています。アンビエントな空気を漂わせる9.ALONE I BREAKやインダストリアルな12.WAKE UP HATEといった新機軸もありますが、グラミー賞を受賞した破壊力と美しさが同居する1.HERE TO STAYとコーラスにおけるカウンターパートが格好いい6.THOUGHTLESSはシングル・カットされただけあって秀逸で、アルバムを締め括る叙情詩的な14.NO ONE'S THEREもメロディが美しい好曲です。