【私的年間BEST ALBUM:第8位】 「ヘヴィ・メタルの祖」とも呼称された伝説的英国ヘヴィ・メタル・バンドによる元RAINBOWのロニー・ジェイムズ・ディオ(Vo)を迎えてからは２作目となる英国ヴァーティゴ・レコードから発表された10枚目スタジオ・アルバム(邦題は「悪魔の掟」)です。メンバーはロニー、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)のほか、前作「HEAVEN AND HELL」に伴うツアー途中で脱退したビル・ワード(Dr)の後任に迎えられたヴィニー・アピス(Dr)の4人。前作に引き続きジェフ・ニコルズ(Key)が参加。DEEP PURPLEやRAINBOW、WHITESNAKE等を手掛けたマーティン・バーチが再びプロデュースを手掛け、全英12位、全米29位のヒットを記録しました。禍々しいアルバム・ジャケットはグレッグ・ヒルデブラントによる絵画シリーズ「磔刑人」をモチーフとしたものです。発売当時は名盤と誉れ高い前作と比較されて「駄作」と評価されることもありましたが、近年は正当な評価がされているようで何よりです。ドライブ感のある1.TURN UP THE NIGHTこそ前作収録の「NEON KNIGHTS」の亜流の様ですが、グルーヴ感に満ちた2.VOODOO、美しくドラマティックな3.THE SIGN OF THE SOUTHERN CROSS、スペーシーなインスト曲4.E5150、パワフルなギター・リフのタイトル曲5.THE MOB RULES、ヘヴィながらもキャッチーな6.COUNTRY GIRL、まるでLED ZEPPELINの様な曲調の7.SLIPPING AWAY、静から動へとドラマティックに展開する8.FALLING OFF THE EDGE OF THE WORLD、アイオミによる情感のこもったギター・ソロが秀逸な9.OVER AND OVER等楽曲は充実、暴力的なサウンドも痛快です。