正統派ジャーマン・ヘヴィ・メタル・バンドによるRCA・レコードから発表された再結成後では３作目、トータルでは10枚目となるスタジオ・アルバムです。バンドの全盛期における作品でエンジニアを務めてきた元メンバーのマイケル・ワグナーをプロデューサーに迎え、バンド史上初となる米国内はナッシュビルでレコーディングが行われました。メンバーはウド・ダークシュナイダー(Vo)、ウルフ・ホフマン(G)、ピーター・バルテス(B,Vo)に加え、前作発表後に背骨を痛めて脱退したステファン・カウフマンに代わり元DAMN YANKEESのマイケル・カーテーロン(Dr)が助っ人参加しております。アルバムのオープニングを飾る1.HARD ATTACKのアメリカンな曲調に驚きますが、前作「DEATH ROW」の様なグランジーな曲も目立ちます。ウドとピーターがヴォーカルを分け合う哀愁漂うメロディの2.CROSSROADS、疾走感を伴う8.CRUCIFIEDはなかなかの好曲ですし、インスト・パートでスリリングなギターを聴かせる3.MAKING ME SCREAMやロックン・ロール調の10.DON'T GIVE A DAMNも悪くありません。12.のギター・リフはまるでVAN HALEN。全12曲中3曲でピーターがヴォーカルを務めている事実は以前にウドを排除して解散に至った嫌な記憶を蘇らせますが、やはり本作をもってバンドは再び解散してしまいます。