「ヘヴィ・メタルの祖」とも呼称される英国はバーミンガム出身のヘヴィ・メタル・バンドによるヴァーティゴ・レコードから発表された8枚目スタジオ・アルバムにしてオリジナル・メンバーでの最後のアルバムです。バンド自身のプロデュースによりカナダはトロントのサウンズ・インターチェンジ・スタジオにてレコーディングが行われ、全英12位、全米69位を記録し、50万枚以上を売り上げました。前作「TECHNICAL ECSTASY」発表後に一時期バンドを脱退したオジー・オズボーン(Vo)の代わりに元SAVOY BROWN、FLEETWOOD MACのデイヴ・ウォーカーを加入させようとした時期があったようですが、最終的にはオジーを呼び戻す形となりました。他のメンバーはトニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)、ビル・ワード(Dr)に加え、元COLOSSEUM Ⅱのドン・エイリー(Key)が参加。不気味なアルバム・ジャケットは再びヒプノシスが手掛けております。前作同様、本作も「駄作」と評価されることの多い作品ですが、前作の流れを組むアッパーな1.NEVER SAY DIE、エレクトリックなシンセサイザーと派手なドラミングが見事な2.JOHNNY BLADE、ジャジーなベースを奏でる3.JUNIOR'S EYESや幻惑的なギター・ソロが圧巻の5.SHOCK WAVEは秀逸。ブギーなギター・リフの4.A HARD ROAD、イントロでオリエンタルなギター・ハーモニーを奏でる6.AIR DANCE、ファットなギター・リフの7.OVER TO YOU、ウィル・マローンによるブラス・サウンドを導入したインスト曲8.BREAKOUT、ジョン・エルスターのハーモニカを導入したワードがヴォーカルを取る9.SWINGING THE CHAINは異色ながらいずれも好曲。残念ながら本作をもって遂にオジーが正式にバンドを脱退してしまいます。