バークリー音楽大学出身のメンバーを中心に結成されたプログレッシヴ・ヘヴィ・メタルを代表する米国のバンドによるイースト・ウェスト・レコードから発表された3枚目スタジオ・アルバムです。オジー・オズボーン等を手掛けたデュアン・バロンとギタリストであるジョン・ペトルーシが共同でプロデュースを担当し、全米32位を記録、ここ日本でも10万枚を売り上げました。メンバーはジェイムズ・ラブリエ(Vo)、ジョン・ペトルーシ(G)、ジョン・マイアング(B)、ケヴィン・ムーア(Key)、マイク・ポートノイ(Dr)の5人。当時の流行に迎合したヘヴィ&ダークな作風への変遷は賛否両論ありましたが、改めて聴くと本作も良質な作品である事に気付かされます。変則的リズムの1.6:00のつかみは決して良いとはいえませんが、ヘヴィなギター・リフとキャッチーなコーラスの2.CAUGHT IN A WEBや前作のサウンドを踏襲する3.INNOCENCE FADEDを始め、スリリングなインスト曲の4.EROTOMANIAから、うねる様なリフとクラシカルなパートが同居する5.VOICES、優しげなアコースティック・バラードの6.THE SILENT MANまでの流れからなる組曲「A MIND BESIDE ITSELF」、メロディアスにして感動的な私的フェイバリット曲の9.LIFTING SHADOWS OFF A DREAM、各パートが激しく主張する11分近くにわたる10.SCARREDは素晴らしく、この上なくヘヴィな7.THE MIRROR、錘を引きずる様な8.LIE、陰鬱な11.SPACE-DYE VESTも悪くありません。残念ながら本作を最後にケヴィンが脱退してしまいます。